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報告書

溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討(委託研究); 令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 北海道大学*

JAEA-Review 2023-027, 126 Pages, 2024/03

JAEA-Review-2023-027.pdf:5.51MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和4年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、令和2年度に採択された研究課題のうち、「溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討」の令和2年度から令和4年度分の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、汚染水との接触により変質したと考えられる1Fの地下構造物コンクリートを対象とし、核種の移行挙動及び変質コンクリートの特性を評価し、その結果に基づいて核種移行モデルを構築してコンクリート廃棄物管理シナリオを評価する手法を構築することを目的とした。収着及び拡散実験の結果、$$^{137}$$Cs、$$^{125}$$I、$$^{14}$$C等の放射性核種の健全・変質硬化セメントペースト(HCP)中の移行挙動は、核種及びその化学形に依存すること、鉄とセメント系材料が混在する系では、高pHではUはほとんどがセメント系材料に収着することが明らかになった。非破壊CT-XRD連成法及びNMR測定の結果、溶脱試料の微細構造は、溶脱前のHCPの状態(炭酸化、水和度やCa/Si比等)の影響を受けることがわかった。また、イオン同時輸送モデルによるシミュレーションから、骨材とセメントの境界に形成される遷移帯が溶脱の進行に影響を与える可能性が示唆された。固体廃棄物貯蔵庫に保管されているガレキ類について、保管コンテナ外部の線量率測定データからインベントリを推定するモデルを構築した。また、核種移行挙動に及ぼす溶脱変質の影響を考慮して、1Fの地下コンクリート構造物内の放射性核種($$^{137}$$Cs、$$^{90}$$Sr、$$^{129}$$I)の濃度分布を推定した。

報告書

炭酸塩スラリーの作製諸条件や保管期間が化学的特性およびレオロジー特性に与える影響

加藤 友彰; 山岸 功

JAEA-Technology 2023-018, 53 Pages, 2023/11

JAEA-Technology-2023-018.pdf:2.6MB

東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉作業において多核種除去設備(ALPS)前処理設備で発生する放射性の炭酸塩スラリー廃棄物(炭酸塩スラリー)は、高性能容器(HIC)に一時保管されている。2015年に炭酸塩スラリーへの気泡の保持が原因と推定されるHIC外部への溢水事象が確認され、HICに格納された炭酸塩スラリー(HICスラリー)保管に対する安全評価の必要性が高まっている。この安全評価をする上で、炭酸塩スラリー内での気泡保持放出特性等に寄与する懸濁物質粒子の化学的特性およびレオロジー特性の評価が重要である。特に、HIC外部への溢水が確認されたHICスラリーは保管上のリスクが高いと推定される。そこで本報では、当該HICスラリーのALPS入口水中Mg/Ca質量比を模擬して作製した模擬炭酸塩スラリー(模擬スラリー)を用いて、前処理設備における反応槽滞留時間やその後の濃縮過程がスラリーの化学的特性に与える影響を検討した。さらに処理液等の混入による懸濁物質濃度(SS濃度)の低下および充填後の静置時間等外的因子がレオロジー特性、特に沈降性、流動特性に与える影響を検討した。スラリー作製時の反応槽滞留時間およびスラリー濃縮過程が化学的特性に与える影響を検討した結果、クロスフローフィルタ(CFF)による濃縮過程を経ることで反応槽滞留時間の粒度への影響が微小となること、実機の通常運転時の実績と同じSS濃度150g/Lで作製した模擬スラリーは0.4$$mu$$m以下の不定形の粒子によって構成されていることが明らかとなった。また、処理液等の混入による充填時のSS濃度の低下および静置時間がレオロジー特性に与える影響を検討した結果、SS濃度の低下は初期の沈降速度増加に寄与すること、SS濃度150g/Lのスラリーと比較し沈降層部の密度が低くなることを明らかにした。加えて沈降に伴う密度の増加とスラリーの降伏応力間に正の指数関数的な相関が確認され、静置初期のスラリーでは非ビンガム流動的特性であるのに対し、静置期間が長期になることでビンガム流動的特性へと変化することが示唆された。これら一連の成果は、実際の福島県で保管されている炭酸塩スラリーのHIC内での現在の状態を推察する知見を与え、HIC表面線量評価やスラリー移し替え時等の安全評価への貢献が期待される。他方で、放射線によるスラリーへの化学特性への影響および気泡の保持・放出特性は検討課題としてあげられる。

報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment TR-LF-15; Accident management actions during station blackout transient with pump seal LOCA

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2023-012, 75 Pages, 2023/10

JAEA-Data-Code-2023-012.pdf:4.45MB

ROSA-V計画において、大型非定常実験装置(LSTF)を用いた実験(実験番号: TR-LF-15)が2014年6月11日に行われた。ROSA/LSTFTR-LF-15実験では、加圧水型原子炉(PWR)のポンプシール冷却材喪失事故(LOCA)を伴う、補助給水機能喪失を特徴とするTMLB'のシナリオでの全交流電源喪失時のアクシデントマネジメント(AM)策を模擬した。ポンプシールLOCAは、0.1%低温側配管破断により模擬した。このとき、非常用炉心冷却系(ECCS)である高圧注入系及び低圧注入系の全故障とともに、ECCSの蓄圧注入タンクから一次系への非凝縮性ガス(窒素ガス)の流入を仮定した。蒸気発生器(SG)二次側水位が特定の低水位まで低下すると、一次系圧力は上昇に転じた。SG二次側水位喪失後、加圧器の安全弁が周期的に開いたため、一次冷却材の喪失につながった。故に、高圧条件でボイルオフによる炉心露出が生じた。模擬燃料棒被覆管表面温度の10Kの上昇を確認した時点で、SG二次側減圧を一番目のAM策として開始した。このAM策では、両SGの安全弁を開放した。また、一番目のAM策開始後少し遅れた時点で、加圧器の安全弁の開放による一次系減圧を二番目のAM策として開始した。さらに、一番目のAM策に従いSG二次側圧力が1.0MPaに低下した時点で、低水頭ポンプによる給水ラインから両SG二次側への注水を三番目のAM策として開始した。三番目のAM策の開始直後、SG二次系からの除熱が再開したため、一次系圧力の低下が促進された。蓄圧注入系から両低温側配管への冷却材注入による炉心水位の回復により、全炉心はクエンチした。窒素ガスがSGU字管内に蓄積したため、一次系の減圧率は低下した。本報告書は、ROSA/LSTFTR-LF-15実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

報告書

燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 日立GEニュークリア・エナジー*

JAEA-Review 2022-058, 191 Pages, 2023/02

JAEA-Review-2022-058.pdf:16.99MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発」の令和元年度から令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。本課題は令和3年度が最終年度となるため3年度分の成果を取りまとめた。本研究では、1Fの燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物の合理的な分別に資するため、廃棄物から核燃料物質をフッ化により分離する方法を開発することを目的とした。廃棄物として溶融炉心-コンクリート相互作用(MCCI)生成物を想定し、様々なMCCI生成物の成分に対してフッ化挙動を網羅的に評価するため、酸化還元条件を変えて複数の模擬廃棄物を調製し、フッ化試験によりフッ化挙動を評価した。また、実デブリのフッ化挙動を評価するため、MCCI生成物の成分を含むチェルノブイリ実デブリのフッ化試験も実施した。模擬廃棄物とチェルノブイリ実デブリはフッ素と良く反応して固体内部までフッ化され、UとPuの90%以上がフッ化揮発し、また、コンクリートの主要元素のSiもフッ化揮発することが示された。核燃料物質をフッ化揮発させて分離可能であることが示されたため、デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化による分別方法が成立する見通しを得た。

報告書

溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討(委託研究); 令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 北海道大学*

JAEA-Review 2022-038, 102 Pages, 2023/01

JAEA-Review-2022-038.pdf:4.76MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和3年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等を始めとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討」の令和3年度の研究成果について取りまとめたものである。汚染水との接触により変質したと考えられる地下構造物コンクリートに焦点をあて、核種の移行挙動、変質コンクリートの特性に基づいて核種移行モデルを構築し、コンクリート廃棄物の物量推計及び廃棄物管理シナリオ評価を実施する。移行挙動は核種、化学形に依存し、I$$^{-}$$の収着分配係数$$K_{d}$$はC-S-H及びC-A-S-H試料ではセメントペーストより2桁低くなったのに対し、Uでは試料によらず10$$^{4}$$ L kg$$^{-1}$$以上と高くなった。$$^{14}$$Cの移行挙動は化学形によって大きく異なった。コンクリートの溶出挙動は非破壊CT-XRD連成法によって可視化でき、また、定量的に模擬できるよう既存モデルを改良した。合成C-S-H、高$$^{29}$$Si含有合成C-A-S-H、劣化コンクリートから抽出したCS-Hを対象にNMRによる微細構造評価を実施した。固体廃棄物保管施設のコンクリート瓦礫等の線量測定結果をもとに放射性核種濃度を統計的に推定する手法を開発した。滞留水に浸漬したコンクリートの性状や核種の水中濃度を与条件として不確実性を含めて多核種の放射能濃度分布を推計した。また、$$^{129}$$Iの汚染水への移行モデル及び$$^{14}$$Cのソースタームを検討した。さらに、廃棄物管理工程の潜在的な放射線リスクの分析のため、SED指標の適用性を検討した。

論文

The Development of Petri Net-based continuous Markov Chain Monte Carlo methodology applying to dynamic probability risk assessment for multi-state resilience systems with repairable multi-component interdependency under longtermly thereat

Li, C.-Y.; 渡部 晃*; 内堀 昭寛; 岡野 靖

Journal of Nuclear Science and Technology, 23 Pages, 2023/00

 被引用回数:1 パーセンタイル:72.91(Nuclear Science & Technology)

For all the nuclear reactor systems, quantitative assessment of the accident management (AM) effects against long-term external hazards became one of the essential issues after the lesson learned from the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident. However, the influence from the safety systems' stochastic and dynamic shifting between multiple working states, which is related to the interaction with the adjacent components/systems in general, has not been accounted for yet. Therefore, this research aims to develop a dynamic probability risk assessment tool considering repairable multi-component interdependency for investigating the AM influences on the multi-state safety systems under long-term external hazards. Based on the newly proposed methodology in this research via integrating the Petri Net (PN) model with the continuous Markov chain Monte Carlo (CMMC) method, a framework applying PN-CMMC methodology to a severe accident analysis code, SPECTRA, had been originally constructed. Different AM influences on the multi-state decay heat removal systems against long-term volcanic ashfall were also quantitatively confirmed, indicating that halving the repairing time is more influential in suppressing the core damage frequency than doubling the number of adjacent electricity support systems. Therefore, the PN-CMMC-SPECTRA framework can further assess the uncharted dynamic multi-state concerns, leading to a safer AM strategy.

報告書

燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 日立GEニュークリア・エナジー*

JAEA-Review 2022-003, 126 Pages, 2022/06

JAEA-Review-2022-003.pdf:8.01MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所(1F)の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和元年度に採択された「燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。1Fの燃料デブリを取出す際に発生する廃棄物の合理的な分別に資するため、本研究では、廃棄物とフッ素を反応させて核燃料物質を選択的に分離する方法を開発する。模擬廃棄物とチェルノブイリ実デブリのフッ化挙動を実験により把握し、核燃料物質の分離可否を評価する。また、シミュレーションコードを作成し、フッ化プロセスを検討・構築する。上記を通じて、廃棄物を核燃料物質と核燃料物質が分離された廃棄物とに合理的に分別する方法を検討し、デブリ取出しで発生する廃棄物の管理容易化に資することを目的とする。令和2年度は、(1)フッ化試験(1.模擬廃棄物のフッ化試験、2.実デブリフッ化試験)、(2)フッ化反応解析、(3)模擬廃棄物調製試験、の業務項目を実施し所期の目標を達成した。

報告書

溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討(委託研究); 令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 北海道大学*

JAEA-Review 2021-070, 98 Pages, 2022/03

JAEA-Review-2021-070.pdf:4.75MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和2年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス株式会社福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、令和2年度に採択された「溶脱による変質を考慮した汚染コンクリート廃棄物の合理的処理・処分の検討」の令和2年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、福島第一原子力発電所の地下構造物のコンクリートに焦点をあて、汚染水との接触により変質したコンクリート材料を対象として、放射性核種の移行挙動の解明、特性評価、放射性核種の移行挙動モデルの構築、およびそれらの情報をもととした放射性廃棄物物量の推計、コンクリート廃棄物の管理シナリオの分析を目的として実施する。

報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment SB-PV-09; 1.9% pressure vessel top small break LOCA with SG depressurization and gas inflow

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2021-006, 61 Pages, 2021/04

JAEA-Data-Code-2021-006.pdf:2.78MB

ROSA-V計画において、大型非定常実験装置(LSTF)を用いた実験(実験番号: SB-PV-09)が2005年11月17日に行われた。ROSA/LSTF SB-PV-09実験では、加圧水型原子炉(PWR)の1.9%圧力容器頂部小破断冷却材喪失事故を模擬した。このとき、非常用炉心冷却系(ECCS)である高圧注入系の全故障と蓄圧注入(ACC)タンクから一次系への非凝縮性ガス(窒素ガス)の流入を仮定した。実験では、上部ヘッドに形成される水位が破断流量に影響を与えることを見出した。アクシデントマネジメント(AM)策として、両ループの蒸気発生器(SG)逃し弁開放によるSG二次側減圧を炉心出口最高温度が623Kに到達した時点で開始した。SG二次側圧力が一次系圧力に低下するまで、このAM策は一次系減圧に対して有効とならなかった。一方、炉心出口温度の応答が遅くかつ緩慢であるため、模擬燃料棒の被覆管表面最高温度がLSTFの炉心保護のために予め決定した値(958K)を超えたとき、炉心出力は自動的に低下した。炉心出力の自動低下後、低温側配管内でのACC水と蒸気の凝縮により両ループのループシールクリアリング(LSC)が誘発された。LSC後、炉心水位が回復して炉心はクエンチした。ACCタンクから窒素ガスの流入開始後、一次系とSG二次側の圧力差が大きくなった。ECCSである低圧注入系の作動を通じた継続的な炉心冷却を確認後、実験を終了した。本報告書は、ROSA/LSTF SB-PV-09実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

報告書

燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 日立GEニュークリア・エナジー*

JAEA-Review 2020-034, 155 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-034.pdf:10.77MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、「燃料デブリ取出しに伴い発生する廃棄物のフッ化技術を用いた分別方法の研究開発」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。福島第一原子力発電所(1F)の燃料デブリを取出す際に発生する廃棄物の合理的な分別に資するため、本研究では、廃棄物とフッ素を反応させて核燃料物質を選択的に分離する方法を開発する。模擬廃棄物とチェルノブイリ実デブリのフッ化挙動を実験により把握し、核燃料物質の分離可否を評価する。また、シミュレーションコードを作成し、フッ化プロセスを検討・構築する。上記を通じて、廃棄物を核燃料物質と核燃料物質が分離された廃棄物とに合理的に分別する方法を検討し、2021年以降のデブリ取出しで発生する廃棄物の管理容易化に資することを目的とする。

報告書

Analysis of debris samples of Tokyo Electric Power Company Holdings Fukushima Daiichi Nuclear Power Station (Translated document)

燃料デブリ等研究戦略検討作業部会

JAEA-Review 2020-055, 171 Pages, 2020/12

JAEA-Review-2020-055.pdf:5.66MB

東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉作業を進めるにあたっては、燃料デブリの取出し及び取出した燃料デブリの保管管理及び処理処分に係る工程設計及び工程管理を行う必要がある。このためには、格納容器・圧力容器内の内部調査や、今後取得される燃料デブリ等サンプルの分析を行うことにより、燃料デブリの特性や堆積状態、核分裂生成物・線量の分布、構造材の破損や腐食状態等の現場の状況を明らかにすることが不可欠である。さらには、これら現場の状況に関して得られた知見や情報を用いて事故時に生じた現象を理解し、事故原因の究明を進めていくことにより得られる知見や情報を適時適切に廃炉の工程設計及び工程管理に反映するとともに、それらを継続的に改良していくことが重要である。廃炉に向けた中長期ロードマップでは、2021年内には初号機の燃料デブリの試験的取出しが目標とされている等、今後、燃料デブリを含むサンプル分析及び内部調査が本格化する。このことから、廃炉作業を安全かつ着実に進めるニーズの観点で、燃料デブリの取出し、保管管理、処理処分及び事故原因の究明においてどのような課題があるのか、その課題を解決するためには燃料デブリについて何をどのように分析すればよいのかについて検討し、推奨としてまとめた。実際に、どこの施設でどの分析をどのような順番で行うかの分析実施計画は、それぞれの目的に応じ優先順位を付けて、本報告書の内容を参考に策定されることが望まれる。

論文

The Working group on the analysis and management of accidents (WGAMA); A Historical review of major contributions

Herranz, L. E.*; Jacquemain, D.*; Nitheanandan, T.*; Sandberg, N.*; Barr$'e$, F.*; Bechta, S.*; Choi, K.-Y.*; D'Auria, F.*; Lee, R.*; 中村 秀夫

Progress in Nuclear Energy, 127, p.103432_1 - 103432_14, 2020/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:11.26(Nuclear Science & Technology)

WGAMA started on Dec. 31st 1999 to assess and strengthen the technical basis needed for the prevention, mitigation and management of potential accidents in NPP and to facilitate international convergence on safety issues and AM analyses and strategies. WGAMA addresses reactor thermal-hydraulics (Thys), in-vessel behavior of degraded cores, containment behavior and protection, and FP release, transport, deposition and retention, for both current and advanced reactors. This paper summarizes such WGAMA contributions in Thys, CFD and severe accidents, which include the Fukushima-Daiichi accident impacts on the WGAMA activities and their substantial outcomes. Around 50 technical reports have become reference in the related fields, which appear in References. Recommendations in these reports include further research, some of which have given rise to the joint projects conducted or underway within the OECD framework. Ongoing WGAMA activities are numerous and a number of them are to be launched in the near future, which are shortly mentioned too.

報告書

東京電力ホールディングス(株)福島第一原子力発電所燃料デブリ等分析について

燃料デブリ等研究戦略検討作業部会

JAEA-Review 2020-004, 140 Pages, 2020/05

JAEA-Review-2020-004.pdf:4.22MB

東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉作業を進めるにあたっては、燃料デブリの取出し及び取出した燃料デブリの保管管理及び処理処分に係る工程設計及び工程管理を行う必要がある。このためには、格納容器・圧力容器内の内部調査や、今後取得される燃料デブリ等サンプルの分析を行うことにより、燃料デブリの特性や堆積状態、核分裂生成物・線量の分布、構造材の破損や腐食状態等の現場の状況を明らかにすることが不可欠である。さらには、これら現場の状況に関して得られた知見や情報を用いて事故時に生じた現象を理解し、事故原因の究明を進めていくことにより得られる知見や情報を適時適切に廃炉の工程設計及び工程管理に反映するとともに、それらを継続的に改良していくことが重要である。廃炉に向けた中長期ロードマップでは、2021年内には初号機の燃料デブリの試験的取出しが目標とされている等、今後、燃料デブリを含むサンプル分析及び内部調査が本格化する。このことから、廃炉作業を安全かつ着実に進めるニーズの観点で、燃料デブリの取出し、保管管理、処理処分及び事故原因の究明においてどのような課題があるのか、その課題を解決するためには燃料デブリについて何をどのように分析すればよいのかについて検討し、推奨としてまとめた。実際に、どこの施設でどの分析をどのような順番で行うかの分析実施計画は、それぞれの目的に応じ優先順位を付けて、本報告書の内容を参考に策定されることが望まれる。

論文

Reconstruction of residents' thyroid equivalent doses from internal radionuclides after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station accident

大葉 隆*; 石川 徹夫*; 永井 晴康; 床次 眞司*; 長谷川 有史*; 鈴木 元*

Scientific Reports (Internet), 10(1), p.3639_1 - 3639_11, 2020/02

 被引用回数:18 パーセンタイル:83.61(Multidisciplinary Sciences)

福島第一原子力発電所事故による住民の内部被ばく線量の再評価を行った。福島県民健康調査による896パターンの行動記録を解析し、大気拡散シミュレーションにより構築した放射性物質の時空間分布データベースを用いて、吸引による甲状腺線量を評価した。屋内退避による除染係数等の効果を考慮した結果、推定した甲状腺線量は測定に基づき評価した線量に近い値となった。1歳児の甲状腺線量の平均値と95パーセンタイル値は、それぞれ1.2から15mSv、7.5から30mSvの範囲であった。

論文

福島第一原子力発電所における事故対応ワークロード分析に基づく緊急時対応力向上に関する研究

吉澤 厚文*; 大場 恭子; 北村 正晴*

日本原子力学会和文論文誌, 18(2), p.55 - 68, 2019/06

本研究は、東京電力福島第一原子力発電所の緊急時対策本部における事故時のワークロードマネジメントを分析することにより、緊急時対応力向上を目的としたものである。選定した事象は、緊急時対応力が求められた福島第一原子力発電所の3号機におけるHPCIの停止による原子炉注水停止から、原子炉への注水回復を暫定的に回復することに成功した時間帯の緊急時対策本部の対応である。テレビ会議システムの映像を文字起こししたデータを基本データとし、会議録では事実関係の把握が難しい時には、各報告書や調書を参照した。また、ワークロードマネジメントを評価する手法は、Crew Resource Managementの手法を参照した。本研究により、発電所対策本部のワークロードマネジメントの実態が明らかになるとともに、緊急対応力向上のために、発電所対策本部および関係する外部組織に求められる課題が明らかになった。

論文

Preparedness and response for nuclear or radiological emergency as a designated public corporation

奥野 浩; 岡本 明子; 海老根 典也; 早川 剛; 田中 忠夫

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 15 Pages, 2019/05

原子力事故時や放射線の緊急事態の際には、災害対策基本法に基づく指定公共機関である日本原子力研究開発機構(JAEA)は、国及び地方公共団体を支援する役割を負っている。本論文では、(1)原子力施設の原子力事故時又は放射線緊急事態への準備及び対応のための指定公共機関としてのJAEAの役割を明らかにし、(2)2011年に発生した東京電力福島第一原子力発電所の制御不能に起因する敷地外の放射線緊急事態におけるJAEAの防災業務計画に基づく緊急時対応活動の概要、さらに(3)国の防災基本計画及び都道府県の地域防災計画を踏まえ、国及び地方公共団体が実施する訓練への参加を中心に平常時の活動を報告する。

論文

Quantitative risk assessment of accident managements against volcano ash hazard in a sodium-cooled fast reactor

鈴木 実*; 堺 公明*; 高田 孝; 堂田 哲広

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 7 Pages, 2019/05

ナトリウム冷却高速炉の定量的リスク評価として外部ハザード事象における繰り返し多重故障を評価する手法の確立を目的に、火山噴火時に最終ヒートシンクである空気冷却器が降灰によりフィルタ閉塞した際のアクシデントマネジメント策を繰り返し実施する場合を対象に連続マルコフ連鎖モンテカルロ(CMMC)法を用いてプラント動特性解析を実施した。その結果から、本手法を用いることで火山降灰事象のAM策の有効性について時間経過を考慮して評価できることを示した。

報告書

Proceedings of the Fukushima Research Conference on Development of Analytical Techniques in Waste Management (FRCWM 2018); June 19th and 20th, Tomioka Town Art & Media Center, Tomioka, Futaba, Fukushima, Japan

三枝 純; 駒 義和; 芦田 敬

JAEA-Review 2018-017, 259 Pages, 2018/12

JAEA-Review-2018-017.pdf:53.88MB

廃炉国際共同研究センター(CLADS)は、福島第一原子力発電所の廃止措置の加速化や人材育成に資するため、国内外の研究協力を進めている。CLADSは、「廃棄物の分析技術開発に関する研究カンファレンス(FRCWM2018)」を2018年6月19日$$sim$$20日に開催した。本報告書は上記研究カンファレンスの講演要旨と発表資料を収録したものである。

報告書

Data report of ROSA/LSTF experiment SB-PV-07; 1% Pressure vessel top break LOCA with accident management actions and gas inflow

竹田 武司

JAEA-Data/Code 2018-003, 60 Pages, 2018/03

JAEA-Data-Code-2018-003.pdf:3.68MB

LSTFを用いた実験(実験番号:SB-PV-07)が2005年6月9日に行われた。SB-PV-07実験では、PWRの1%圧力容器頂部小破断冷却材喪失事故を模擬した。このとき、高圧注入(HPI)系の全故障と蓄圧注入(ACC)タンクから一次系への非凝縮性ガス(窒素ガス)の流入を仮定した。実験では、上部ヘッドに形成される水位が破断流量に影響を与えることを見出した。一番目のアクシデントマネジメント(AM)策として、手動による両ループのHPI系から低温側配管への冷却材の注入を炉心出口最高温度が623Kに到達した時点で開始した。炉心出口温度の応答が遅くかつ緩慢であるため、燃料棒表面温度は大きく上昇した。AM策に従い、炉心水位が回復して炉心はクエンチした。また、二番目のAM策として、両ループの蒸気発生器(SG)逃し弁開放によるSG二次側減圧を一次系圧力が4MPaに低下した時点で開始したが、SG二次側圧力が一次系圧力に低下するまで一次系減圧に対して有効とならなかった。ACCタンクから窒素ガスの流入開始後、一次系とSG二次側の圧力差が大きくなった。本報告書は、SB-PV-07実験の手順、条件および実験で観察された主な結果をまとめたものである。

論文

Integrating radiation protection criteria for radioactive waste management into remediation procedures in existing exposure situations after a nuclear accident

杉山 大輔*; 木村 英雄; 立川 博一*; 飯本 武志*; 河田 陽介*; 荻野 治行*; 大越 実*

Journal of Radiological Protection, 38(1), p.456 - 462, 2018/03

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福島第一原子力発電所事故後の経験から、現存被ばく状況において環境修復に関する放射性廃棄物管理の放射線防護規準を確立することが必要である。本報ではそのために段階的なアプローチを提案し、放射性廃棄物管理に伴う年間線量の参考レベルとして第一段階1-10mSv/yを設定すべきであると考える。その後、最終的な線量目標1mSv/yを達成するため、段階的にその参考レベルは引き下げられる。その各段階における線量基準は、ステークホルダーの関与の下で決定される。本報ではその段階的アプローチの具体的な例を示す。

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